先生質問!! 亀田興穀と名城信男、どっちが本当に強いんですか!?  | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

教室


キーンコーンカーンコーン…


起立 礼 着席 !!


先生「はい、では4時間目は道徳の時間ですよ」


…先生!!!


先生「…な、なんですか?Higege91クン…、ビックリするじゃないですか!?」


Higege91「先生、質問があるんです、今朝、パパが亀田興穀よりも名城信男の方が強いって言ってて、どっちが強いのか気になって勉強が手につかないんです」


先生「…唐突な質問ですね、道徳の時間なのよ?」


Higege91「…でも、先生、先生は僕が頭がおかしくなっちゃってもイイんですか?」


先生「困りましたね…、でも」


Higege91「パパはこうも言ってました、亀田興穀の世界挑戦は道徳の問題だとも言ってました!!」


亀田VSファハルド


先生「…ぐ、でもね、先生は認めているのよ、その世界挑戦が綿密な戦略の上に積み上げられたモノであるにしろ、その期待と声援にキッチリ答えて世界ランカーを次々と倒してきたのは事実だし、運も含めてそれは実力の内なのよ…」


Higege91「…でも、名城信男はいきなり世界ランカー・本田英伸を倒して、日本王者で世界ランカーの田中聖二を倒して、さらに当時世界2位だったプロスパー松浦を倒して指名挑戦者になったんですよね、全部日本人を倒して世界挑戦権を手に入れたんだから名城信男のほうが強いんだ…ってパパが言ってました。…でも、僕はその二人が戦ってみないとわからない…って言ったら、パパに言われたんです…」


先生「なんて言われたの?」


Higege91「…それはお前がまだ子供だからだって」


少年・Higege91、肩を震わせて目に涙を湛える。


先生「…はいはい、泣かない泣かない、わかりました、じゃぁ、おさらいしますよ、今日の道徳の時間は、亀田選手と名城選手の世界挑戦とHigege91クンの涙の理由についてお勉強しましょう…」


生徒たち「はーい」


先生「亀田選手はみんな知ってるわね?今、日本で一番有名なボクサーと言ってもいいですね…、で、8月2日にWBCライトフライ級王座決定戦を同級1位の元ミニマム級世界王者で、ベネズエラ出身のファン・ランダエタと王座決定戦を行う事が決定してますね…。じゃぁ、名城選手を知っている人はどれくらいいますかー?」


生徒たち「・・・?(顔を見合わせる)」


名城信男、初防衛成功


先生「そうですか、わからないですか、じゃぁ覚えておいてくださいよー!! 前スーパーフライ級日本チャンピオンで、WBA世界ランク1位の選手で、7月22日に大阪・東大阪アリーナで4度防衛中の世界王者・メキシコのマルティン・カスティーリョに挑戦するのが名城信男選手ですよ、辰吉選手が成し遂げたプロデビュー8戦目での世界奪取最短記録に並べるかって記録掛かってマース!! いいですかー?」


名城、プロスパーを破る


Higege91「…先生、それでどっちが強いんですか!?」


先生「…残念ながら二人は階級が違うので直接は闘わないのです。ただ、将来、闘うことがあるかもしれませんね。…それと言うのも亀田選手が3階級制覇を掲げているので、名城選手がずーっと世界王者でいたら可能性ありますよぉ」


Higege91「嘘言ってらぁ、大人ってどうしてそんな『夢』みたいなことばかり…」


ピシッ!!!


Higege91「…い、痛い!? せ、先生」


先生「Higege91クン、これは愛の鞭なのよ、先生の胸の中のほうがHigege91クンのほっぺよりももっと痛いのよ、わかりますか?」


Higege91「しらねゃ、わからねぇゃ、人を殴るのは犯罪なんだ!!」


バキッ!!!


Higege91「…う、うわーん!!!」


先生「higege91クン、いい?亀田選手は知らない人がいないのは確かよ、でもね、日本人と闘っていないことは事実なのよ!? わかりますか!? だからって、亀田選手が悪い訳ではないと思うの、ファンの声援にきっちりこたえてきたのは確かなの、もっとも、ハードパンチャーとの戦いを避けてきたことは事実だし、ポンサクレックをあれだけ挑発しておいてライトフライに転級…っていう発表を聞いたときは先生も『え!?』って思ったわ、でもね、丁度良くバスケスが返上してくれて、王座決定戦でやったー!! って王座戴冠が叶ったとしても、その次の『初防衛』からが本当の戦いなのよ!!!でも、獲れたら…の話だけど」


Higege91「な、名城選手の方がパパは凄いって言ってた、そうなの?」


先生「…実力の証明って意味では名城選手は日本人の実力者をことごとく倒してきたことは事実だし、今度の世界挑戦は誰も文句を言えないわね。…そう言う意味では名城選手の方が凄いわね。でもね、知名度では亀田選手の方が圧倒的に上回っているのよ!!! 相手がロートルや微妙な選手であっても地上波に映って数字が奪えるのはKOシーンなのよ!!! 名城選手は『本物の筋金入りのツワモノ』と闘ってきたのにボクシングファンじゃなければあまり知られてない。…切ないよね、でもね、これから変わるわ、きっと変わって行くわ!!! …わかる? …いい? みんなもよーく聞いてください!!!」


Higege91「・・・」

生徒たち「・・・」


先生「本当に強いのは…」


Higege91「・・・(ゴク)」

生徒たち「・・・(しらけー)」


先生「みんなの心を本当に揺さぶったモノが強いのよ、そして、これから先みんなの前に立ちふさがるであろう幾つもの困難と向き合った時、名城選手のがんばりを思い起こしてがんばれるか?それとも亀田選手のガンバリを思い出して立ち向かうのか…?ってことなのよ、つまり、本当の勇気をみんなにどれだけ伝えられるか?ってことなの、だから、その答えはみんなの中にしかないのよ…!!!」


Higege91「…(つまらね)」

生徒たち「…(意味わからね)」


先生「好みの問題…とも言うわ!!!」


Higege91「…(どうでもいいけど名城選手にがんばって欲しい)」

生徒たち「…(亀田は多分テレビ観ちゃうだろうな…)」


先生「…いいですか?世界王者は今、日本に5人いるんですよ、長谷川穂積選手(V3戦は7月15日・後楽園ホール)、越本選手(V1戦は7月30日福岡マリンメッセ)の防衛戦もあります。みんな忘れないで下さいね、亀田選手にもがんばって欲しいですが、現役世界王者の防衛戦も凄いですからね…」


Higege91「…先生!!」


先生「はい、Higege91クン」


Higege91「…もう勉強が手につかないなんて言いません」


先生「よかったぁ、納得いった?」


Higege91「…っていうか、わかりました。僕が一番強くなっちゃえばいいんです、僕が世界チャンピオンになって片っ端から倒しちゃいます、そうすれば何もかも納得できると思うんです!!!」


先生「…Higege91クン」


先生、肩を震わせて涙を流す…


Higege91「…せ、先生」


先生の心の声 …ああ、Higege91クン、あなたはもう34歳、プロボクサーの資格が与えられるのは30歳までなのよ、幾ら身体を鍛えて努力しても無駄なのよ、さらに言えば、そのダブダブの肉体は、もう手遅れなのよ、何もかもが、もう手遅れなのよ…、そんなこともわからないなんて…


先生、さらに肩を震わせ、嗚咽する…

Higege91「…先生、オレ、いつか絶対に世界王者になって先生をお嫁さんにする!!!」


先生「…わかったわ、いつかきっと世界王者になってあたしを迎えにきて!!!」


生徒たち「…(あまりのくだらなさに人生そのものが嫌になりそうな気持ちで…)」


どうしようもない更新に眠気に逆らえないHigege91。


名城に絶対に勝って欲しいのは言うまでもない…


御愛読感謝


つづく