予想以上の反響があるようです…
WBC世界フライ級チャンピオン 内藤大助
×
日本フライ級チャンピオン WBC14位 清水智信
&
WBA世界フライ級チャンピオン 坂田健史
×
WBA3位 久高寛之
これ、7月30日に代々木で開催されると記事で見た時、僕は興奮のあまり頭が真っ白になったほど…
が、しかし、世界選手権…すなわち、世界で最もボクシングで強いとされる最強の漢を定める舞台が世界タイトルマッチと呼ばれるものである…と考えた時、日本人が4人出場で『世界一』ですと!? …的なご意見が思いの外多かったことに驚きました…
で、昨日の記事に寄せられた幾つかのコメントを振り返ってみたい…
■日本人4人出場のダブル世界タイトルマッチ、一部のボクシングマニアには受けがいいかもしれません。しか
し、一般の方にはどう映るでしょう?世界タイトルマッチに4人も日本人が出たとすれば、ボクシングが他の格闘
技に較べ選手層が薄くレベルが低いと見られないか少し心配です。好試合を見てくれればいいんでしょうが。K1
で日本人4人で二つの世界一の座を争っていたら、K1の海外の選手層が薄いんだなと思ってしまいます。内藤
以外は一般の方にあまり知られていませんからね。
■同じ階級の二人の日本人が王者で、防衛戦も、山口、亀2、清水、久高と日本人が4名。日本人だらけで世界
王者を争い、しかも世界王者が実は真の世界一ではなく、いくつか団体があるうちの世界一だと知って、世界王
者の価値を低く見る人たちが出ることは必至でしょう。
■あと、ボクシングに大して興味のない一般視聴者の反応は、そんなに気にしなくてもいいと思いますよ。両チャンピオン揃い踏みの興行は統一戦に向けた次の展開を期待させるものでもあり、いい興行だと思います。あま
り、そのスポーツに興味の無い視聴者を相手にするとK-1のように、そのスポーツのファンからも非難されることになってしまうと思うのですが。世間に合わせるマッチメイクより、そのスポーツを愛するファンに合わせるマッチ
メイクの方が後々考えるといい結果になるのではないでしょうか。
■内藤、坂田両選手共以前から応援してますが、最近のマッチメークに失望するばかりです。本人達が全てマ
ネージメントをしてる訳ではないでしょうが世界チャンピオンとしてのプライドは無いのでしょうか。有利な国内で何度か挑戦し世界チャンピオンになってその上日本人とばかり試合をする…日本人をお得意様としていたポンサ
クもパーラもタイ、ベネズエラで王座陥落した訳ではありません。今の二人には世界の王者として当然あるべき
強さの自己顕示欲が感じられません。そんなに王者として長生きしたいのでしょうか。
■個人的には2人とも海外の強豪と戦って欲しかった気持ちはありますが、世界戦という括りが無ければ結構、
好カードですね。組み合わせとしては非常に興味深いのですがもっと国際色溢れるカードが見たかったのが本
音です。ただ統一戦の流れとかがあるならストーリー性が出てきていいかも知れません。また日本人対決になりますが・・・誰が勝っても王者が日本人なので決して日本人と戦わないあの兄弟はもう日本には帰ってこなくてい
いですね。
■選手を非難しているわけではないのはこのテーマでも別のテーマでも共通しています。選手は決まった試合
に向けて全力投球するだけです。世界には4団体あること、坂田、内藤以外にも2人の王者がいること、ボクシン
グの世界はK1などと違い、選手層が厚く世界ランキング、日本ランキングなどがこんな風になってますよといっ
たランキング表を公開するなどして説明し国民に広く認知してもらうための努力も必要だとおもいます。清水や
久高は世界的にはこのくらいの位置にいるんですよとかの説明も欲しいです。ボクシングがいかに全世界的で
世界王者がいかに崇高なものであるかを伝えて欲しいですね。
■問題点は今回の世界戦は同階級の日本選手が2組争う点、無冠の久高が世界挑戦、しかも国内世界挑戦す
る点が問題。久高は、ヨシケンに惨敗後、ポノムルンレック、ハニオラにも連敗。その後、フセインに勝利し無冠
のまま国内世界戦。
■久高選手が僕は大好きなのですね。で、先日の日本フライ級タイトルマッチ吉田×清水、大久保出場の
OPBFフライ級王座決定戦、さらに次期日本王座挑戦者決定戦…のフライづくしのダイアモンドグローブを生観
戦して、で、ホールから出て水道橋から駅に向かう途中で不意に横に久高選手がいて、「あー」となって、いきな
り声を掛けてしまったのですね。本人は苦笑いしてましたが、お連れの方は「絶対に獲ります」と拳を握っておら
れました。で、僕は「僕は久高派ですから!!」と叫んじゃいましたが、相手が坂田選手では応援するのに心が張り
裂けてしまいます…(まさかこうなるとはですので) で、しかし、久高選手をなぜ僕は評価するかと言えば、タイ・
フィリピンという敵地で味わった辛酸(そのうち一つはWBCユースタイトルマッチ)、日本王座決定戦敗北…と、キ
ャリアに幾つかある黒星の重さがかなり濃厚である…という部分であります。タイトル獲得はまだですが、その若
さに似合わぬほどの強烈な戦績と経験をどう評価するか…と考えたとき、例えばそれは日本王座を獲得した吉
田選手に引けをとらないのではないか…などと妄想するわけですね。本来比べられるものではありませんが、そ
れはあくまで僕の主観の中の話ですが、適っている…と考えています。そのシャープなワンツーには坂田選手も
苦しむと思います。山口選手よりもその一発の精度と貫通力は明らかに上だと思いますので、見応え充分。ま
た、世界戦なのに日本人ばっかり出場…という状況に権威が損なわれるという議論もありますが、いずれデンカ
オやらポノムルンレックなんかが出てくるのだから(あるいは更なる強豪)、この際、ゴールデンでその存在を世
間に派手に認めさせておければ今後に繋がると思います。
■これは、軽量級で世界トップクラスの実力を持つ日本をアピールするチャンスだと思います。日本人の世界王
者2人が、日本人の挑戦者とそれぞれ戦って、勝者同士で統一戦。なんか漫画みたいで盛り上がりそうです。盛
り上がれば、良いんじゃないでしょうか。少なくとも、今ボクシング界が目を向けなきゃいけない「一般」視聴者は、
「挑戦者資格が~」などということは言わないはずです。それに、良かれ悪かれ、タイトルは確実に日本に残りま
す。次につながります。これで挑戦者が単なる「アンパイ」であれば確かに「?」ではありますが、今回はそうでも
なさそうです。一筋縄ではいかなそうな2人です。よく知らない外人を連れてくるよりは、素人に分かりやすいマッチメークです。ずっと日本人同士の世界戦を続けることにはもちろん反対ですが、一般視聴者に対するイントロ
ダクション的な意味としては、素晴らしい興行だと僕は思います。これでボクシング界が盛り上がると良いです
ね。今から楽しみです。
■この10年位に限って言えば、日本人の世界ランカーはバンタム級以下の階級で特に多い状況です。日本人
のみならずタイ、フィリピンまで含めると、世界ランカー(10位以内)の半分以上がアジア人選手と言う状況も珍し
くないのも事実。現在のフライ級はA,C共にチャンピオンが日本人、こういう状況で「同国人対決は云々~」言っ
ていたら、せっかく正当な戦績を挙げて世界ランク上位に進出しても、挑戦するチャンスがめぐってこない事にな
ってしまう。今回の清水、久高両選手はそれぞれ4位以内にランクされる実績を挙げているのですから、問題に
なるような事は別に無いのでは?と思います。S・フェザー級はメキシコ人同士で、ウェルター級はアメリカ人同
士で、普通にタイトルマッチをやってるんですから、それと何が違うと言うのでしょうか。別に世界に取り残される
なんて事は無いと思いますが。
■マッチメークに関してはギリギリとは言いませんが、それに近いセーフだと思います。やはり久高選手の無冠
がひっかります。いろいろ問題があった協栄だけにここはきれいに決めてほしかったです。後は実際の試合の
内容で評価すべきでしょうね。いい試合だったらみんな評価しますよ。それにふだんボクシングを見ない一般視
聴者にとって、日本人同士の世界戦×2というのは新鮮に映る面もあるのではないでしょうか。その昔、ボクシン
グといえばテレビで世界戦を見るしかなかった田舎で、ノンタイトルでしたが輪島功一vsカシアス内藤、世界防衛
戦のvs竜反町を見たとき、日本人にこういう選手もいるんだと視界が開けた感じがしました。何となく輪島の方が
強いんだろうなと思いつつ、実際輪島がカッコよく勝ちましたが。日本人対決にはそういういい面もあると思いま
す。今回出場する選手のみなさんには、そういういい試合を見せてほしいと思います。
■世界タイトルマッチっていうのは、文字通り世界中の強豪との戦いが義務付けられるものなんですが、こうや
って同一地域内の組し易い相手ばかりとの戦いばかりでは、ボクシングのスケール感を大きく損なうものではな
いですか?それなりに見所はあるのでしょうが、気持ち的には「あ~あ・・・」って感じ。将来的には恐らく国内開
催の世界戦の大半が日本人対日本人で行われるような気がしてならない。そして否定派対擁護派の言い争い
が繰り返される、ウンザリするような状況になっているのではないのだろうか。
■>外国の無名選手では、興味がわきません。こういう意見もあるんですね。自分は外人との試合でないと燃えません。無名といっても世界上位ランクに入るにはそれなりの実績があってこそ。無名なのは日本においてほと
んど報道、紹介されないからでしょう。それこそ日本の世界王者の方が世界において無名の存在ではないでしょ
うか?海を越えて雄姿を見せることがほとんどないのだから。
…全ては紹介しきれませんが、熱いご意見が多数集まっておりました。
世界挑戦資格議論の延長線上の声…
世界王座と言う存在が日本人だけによってまとめて2団体同時に争われるとへの疑問と不安…
なるほど、僕は記事を読んでワクワクした口なので大歓迎ですが、しかし、マニアの悶えは延々と続く…
読んだらやっぱり、「そうだよなぁ」…
と、僕も思わず頷いてしまう…
さて、しかし、僕はこのW世界戦は歓迎である…
世間に内藤選手をさらに応援してもらい、さらなる層に坂田選手に震えてもらい、清水選手、久高選手を知ってもらい…その上で、ボクシングの切実を最大限爆発させていただければもう言う事は無い…
ボクシング…
これ、そのモノを改めて噛み締めていただく良い機会であります…
その為には是が非でも盛り上げていただくしかないし、微力ではありますが、僕もその為の努力をいたします…
辰吉×薬師寺、坂本×畑山…ほどの『国民的世界タイトルマッチ』にはならないかもしれない…が、しなくちゃい
けないのではないだろうか?
脳髄に刻まれるような、5年後も、10年後もまざまざと思い起こせる『瞬間』の誕生を僕は願っています…
権威の問題は業界の問題であり、統括団体の問題でもある…だからといって、ファンである僕たちがそれを黙認しているわけではないことは承知していますし、僕も首を傾げたくなる現象は多数存在する…
でも、この際、まず、この二つの世界戦がより意義深くなるために、さらに大きな『次』に繋げられるように業界は努力をすべきである…
このタイトルマッチの勝者となる2人の世界王者と亀田長男との対戦も有り得ると言うが、僕自体は実はそのタイトルマッチにはあまり最近興味がわかない、逆に、今回挑戦者として指名された清水選手と久高選手の方が断然その資格があると思うし、実際、間違いなく強い…と何の疑いも持っていないからであります…
奇妙な混沌のニュースばかりの亀田一家はもうよい…
フライ級は亀田長男を中心には回っておりません…
それよりもこの日本人対決を僕は思い切り楽しもうと決めました…
が、当日は映画撮影があるので会場には行けなさそうですが…
皆様のご意見は非常に興味深いし、今後…いや、ボクシング界が抱えた問題の多くを孕んだものとなっていますし、素晴らしい未来への多くのヒントが隠されております…
このW世界戦の成功を願うと共に、必要な改革の実施のきっかけとなることを願います…
新しい予想と妄想の喜びが与えたれたことに感謝いたしますよ、僕は…
しかし、いつかの「粟生×榎」の日本×東洋太平洋王者対決…の如く、一般に分かりづらい内容に終始するタイトルマッチにはならないで欲しいですね…
でも、それだけは「神のみぞ知る」…でありましょうか?
御愛読感謝
つづく
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