あちこち、ちょーっとボクシングブログを拝見していたら、WBA世界スーパーフライ級チャンピオンの名城信男選手の初防衛戦の対戦相手が東洋太平洋同級チャンピオンの冨山浩之介選手かも…って話題が挙がっているのを目にしました…
WBAスーパーフライ級といえば、今、ここは凄いことになってますねぇ…
WBA・WBC・IBFの3団体統一チャンピオン ビック・ダルチニアン
正規チャンピオン 名城信男
暫定チャンピオン ホルヘ・アルセ
…ってことで、世界チャンピオンが3人も存在している奇妙な状況であります。
WBAの承認料欲しさの王座乱造は今やマニアでなくとも認知されている状況ですが、この統一チャンピオンのダルチニアンと暫定チャンピオンのアルセが戦う…なんてニュースも耳にしましたが、さて、正規チャンピオンである名城選手ですが、昨年王座決定戦で日本選手の河野公平選手と戦い、判定で王座を獲得しましたがその後の防衛戦の予定が全く聞こえてこないことにちょっと「?」な気持ちでしたが、世界的に王座統一戦が進む流れの盛り上がりとは別に、やや「蚊帳の外」感が漂う状況に悶々としていたのは事実であります…
「日本の世界チャンピオン」と「世界の世界チャンピオン」は違う…ってことは前にもどっかで書いた覚えありますが、さて、それはもう散々書いているので、そのような状況を踏まえた上で、名城選手の初防衛戦が冨山選手かもしれない…て情報を目にした時の、僕の印象ですが…
…こ、これは楽しめない
って、想いが沸いてきたことを正直に告白します。
前の王座決定戦は世界ランキング的に「名城×河野」で理解できた部分ありましたが(、熱心なファンはこのタイトルマッチを『WBA日本王座決定戦』的な表現で揶揄した方が多かったのも事実)、王座決定戦後の一発目の初防衛戦が仮に冨山選手であった場合、前に書いた『日本WBAタイトル』なんて皮肉の一つも出てきてしまっても仕方がないほどの違和感が漂うのは否定できない…
政治と思惑がその闇の向こうに見え隠れする…
つまり、ここで拳を合わせるかもしれない二人のボクサーとは別のボクサーたち、あるいはテレビ局、あるいは陣営の行きたい場所も隠されているのではないか…? なんて妄想もぼんやり見えてきちゃうような…
まだ正式発表はされていないし、これが噂話で終わるかもしれないからこれ以上は語れないけれど、「火のないところに煙は立たない」…であります。
冨山選手は技巧派のホープで、前の世界挑戦者決定戦に出場した河野公平選手が返上した東洋太平洋のベルトを、タイの超ベテランボクサー・ノラシンと争って際どい採点で戴冠…
また、前チャンピオンの河野選手とは同門のワタナベジム所属であったこともあり、そのランキング操作疑惑も新聞の片隅に載ったりして、ちょっと気持ちのよくない戴冠を果たしたこともあったのですが、もちろん、選手は必死で戦うことがその本分であるからその批判が彼に集まることはあってはならない…が、そのような「隙」が陣営に存在したのは事実でありました…
現在、冨山選手はWBA世界ランク10位…であり、元東洋太平洋同級チャンピオンでもあった国内屈指の世界挑戦の経験もある相澤国之選手を迎え撃ってTKO初防衛も達成しているから、俗にマニアに語られる『世界挑戦者資格議論』でいうところの、日本あるいは東洋太平洋王座獲得経験者しか世界挑戦は認めるべきではない…ってひとつの目安はきっちりクリアしているのですが、しかし、しかし…なのである。
この、なんというか、歯痒い…というか、腑に落ちない…というか、敢えて厳しい言い方をさせて貰えば、「ときめかない世界戦」だなぁ…という気持ちが存在することは否定できないのであります。
もちろん、選手たちに非はない…
また、当然止むに止まれぬ陣営の事情や、世界のボクシング情勢、テレビ局との連携等々…たくさんのハードルが存在するのかもしれない…
ファンの想いが最優先されるべきであっても、それが100%叶わないのも理解できる…
このタイトルマッチはまだ本決定ではないかもしれないし、まだ新聞記事になっていないからその真相は僕にはわかりません・・・
でも、この胸に存在する違和感は、「世界」とは名ばかりの世界王座…だなどと感じて興味を失う方が多いのではないか?…って危惧と困惑であります。
ここ最近連発されている「世界戦の日本人対決」に存在する違和感…
マイナー地域タイトルのような印象の「世界タイトル」、その権威失墜への不安感…
僕はボクシングが大好きだが、この噂話には心が萎んだような感覚があったことを告白させて頂きます…
重ねて申し上げますが、選手に非はない…
それだけに、この違和感はより切実な痛みを伴うし、純然たるファンは困惑を隠せないのではないか…?
と、感じた次第であります。
御愛読感謝
つづく