「世界」を獲るには、2階級上の国内チャンピオンくらい倒せなくちゃ駄目!!! | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

新テーマを編み出しました…


僕なんぞ遠く及ばない、あるボクシング観戦の達人の方と、実は知り合いにならせていただきました…


以後、「達人先生」と表記させていただきますが、先日も「西岡&リナレス」のダブル世界戦生観戦後に、食事をしながらたくさんお話を伺ったのですが、その席で挙がった、非常に興味深い、あるテーマをご紹介させていただきます…


先ず、昨晩、最強後楽園決勝戦でその比類なき強さを発揮したのは日本スーパーライト級1位の亀海選手でしたが、僕は亀海選手の圧倒的破壊力とテクニックに震え、思わずその先に『世界』の二文字が浮かんできたわけですが、先ずは「日本王座」を獲得を目指し、そして、そこからが本当のキャリアの上積みを求められるわけですが、さて、では「今」、この瞬間もっとも『世界』に近い選手って誰だろう? なんてことを考えてみると…


ざっと、各階級のチャンピオンや世界ランカーを挙げてみると…


ミニマム級 黒木選手 八重樫選手

ライトフライ級 嘉陽選手

フライ級 清水選手 大久保選手

スーパーフライ級 河野選手 中広選手

バンタム級 大場選手

スーパーバンタム級 木村選手 下田選手 大橋選手

フェザー級 松田選手 細野選手

スーパーフェザー級 内山選手 三浦選手

ライト級 長嶋選手 近藤選手

スーパーライト級 小野寺選手 

ウェルター級 中川選手

スーパーウェルター級 野中選手

ミドル級 鈴木選手 佐藤選手


ちょっと浮かんだまま書いているので、あの選手が抜けてるなんてのもあるかもしれないが、この際、そういう話ではない…


達人先生「世界を獲れるボクサーってのはね、国内では完全に無敵、苦戦なんぞとは無縁でバンバン倒しまくって、それでやっとドロドロのギリギリの状態でなんとか獲れる…ってことなんだよ、僕はずーっとボクシングを見てきたけれど、世界ってのはそういうもんだと思うわけだ… で、それほどの選手って今、誰かいるかい?」


僕「誰だろう」


達人先生「強いてあげればスーパーフェザーの内山くんだな、彼は非常にクレバーだし、恐らくはアジア圏内に彼を倒せるボクサーはほぼ存在しないだろう…」


僕「確かに、ざーっと日本・東洋太平洋のチャンピオンを見渡して、『世界チャンピオン』って響きが一番迫ってる感じがするのは内山選手って気もしますねぇ、ちょうどリナレスもまさかの敗北を喫したってのもあると思いますが、ソトはヤバイけれど、サルガドがどれほどのものか良くわからないけれど、でも、かなりチャンスが近づいている気もしますねぇ、軽量級はもっと可能性が広がるんだろうけれど、でも、それを含めても、確かに内山選手の力強さと説得力は他の日本人ボクサーよりも群を抜いてるのかなぁ…」


達人先生「…でもね、それでも、まだまだ試されてもいない部分はもちろんある」


僕「…」


達人先生「僕にはある持論があって、それは人に言わせればそれは『暴論』だってなじられるんだけれど、それはこういうものなんだ…」


僕「…はい、それは?」


達人先生「…日本チャンピオンならば、自分より『二つ上の階級のチャンピオン』を倒せなくちゃ世界は獲れん…」


僕「…ぐぉぉ!?」


達人先生「…日本のボクサーで、よく『アジア敵無し』って存在感になれるボクサーは時々登場するんだ… 例えば、最近ならミドル級の佐藤幸治くんやスーパーライト級の木村登勇くんなんかがまぁそうだけど、二人とも世界挑戦には漕ぎ着けたけれど、結果はどうだった…? 中量級だから余計壁が高い…ってことはあるけれど、シュトルムやコテルニクにどれだけ肉薄できたか…? 厳しいようだが、これが『アジア圏内』っていう表現の実態じゃないかね…」


僕「…確かに、テクニックや技術で世界チャンピオンに及ぶほどのセンスの持ち主ってのは日本のボクサーではそうは登場しないですよねぇ、さっき国内無敵で倒しまくっても、世界はドロドロのズタズタでなんとか奪えるか奪えないか?ってお話もありましたけれど、鬼塚さんや畑山さんなんかもそうでしたよねぇ…」


達人先生「…ボクシングは階級制度の元にあるわけで、僕の持論は人に言わせれば『暴論』になるわけだけれど、でも、『世界』を獲れる逸材ってのは、そういうレベルの選手…ってことだと考えているよ、僕は…」


僕「しかし、『2階級上の国内チャンピオンを倒せなくちゃ』…って、相当に厳しい『目安』ですなぁ… そういえば昔、日本ライト級チャンピオンだった坂本博之さんが当時の階級上の、ジュニアウェルター級日本チャンピオンの桑田弘さんとノンタイトルで戦って判定勝ちしてから返上、それから世界戦だったけれど、それでも駄目だったものなぁ… 今、こういう厳しい条件をクリアしてから『世界』だって選手は少ないし、良くも悪くもリスク回避っていう選手がほとんどですよねぇ…」


達人先生「…まぁ、あと気になるのは、最近はボクサー自身が対戦相手を『選り好み』しているケースも多いようなんだが、これもどうかと思う… 厳しい言い方になるけど、ボクサーってのは自分よりも『強い相手』と戦ってどれほどのものか!? ってのがその本分になくちゃぁいけない、その陣営も選手自身も危険なことに敏感すぎるんだと思うわけだ…」


僕「…いやぁ、それは確かに厳しい やっとジムに現れたホープをうまく潰さずに育てなくちゃいけないだろうし、でも、どっかで勝負をしなくちゃ更なる『強靭』は獲得できない… その『勝負処』ってのをどこに定めるか?なんて問題は僕のような素人にはわからないけれど、でも、『世界』の二文字を声にするからには、それ相応の戦いを見せてくれなくちゃ、確かにファンも応援し辛いのは確かですねぇ…」


達人先生「…亀田兄弟のようなやり方が本流になってはいけないけれど、でも、あれが新しかったのは確かだな…」


僕「…むむむ」


…なんて感じのお話をさせていただいたわけですが、みなさまはどうお感じになるだろうか?


達人先生、貴重なお時間を割いていただき、大変ありがとうございました…


また、楽しくて厳しいお話をぜひ、たくさん聞かせてください。


御愛読感謝


つづく