JPBA、IBF&WBO加盟要請で意思統一!!! | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

日本プロボクシング協会 WBOとIBF加盟要請へ スポニチ


かねてより、プロボクシング業界では議論の的になっていたこの話題…


ほとんどの方が御理解をされているとは思いますが、おさらいさせていただけば、今や世界的メジャー団体は4団体とされており、それがWBA、WBC、IBF、WBOの4団体なわけですが、日本ボクシングコミッションはWBAとWBCの2団体しか承認をしておらず、IBFとWBOの2団体が世界的メジャー主流団体の認知を受けてからも頑なに承認を拒絶しつづけてきた経緯があります…


その主なる理由とは、世界チャンピオンなる存在が多数存在してはその権威が崩壊するという危惧からであったわけですが、今や、老舗団体であるWBAは一つの階級に「スーパー・正規・暫定・休養」の4名も『世界チャンピオン』を承認する異常事態、また、WBCにおいては、「ダイアモンド・正規・シルバー」等々、一階級のチャンピオンの上下にそれぞれ別格付けのチャンピオンを設置する奇妙現象が発生…


WBAの暫定やWBCのシルバーのそれぞれチャンピオンは、「次期世界挑戦者資格者」という意味を持つ存在ということでありますが、しかし、ならばなぜまだ「チャンピオン」ではないのに「チャンピオン」の仮称号を与えてしまうのか…?


ボクシングが好きな多くのファンが首を傾げざるをえないわけでありますが、これ、各統括団体にしてみれば、それぞれの興行にもっともらしい『冠』を与えることにより承認料を得られると同時に、興行主にしてみてもタイトルマッチとしての『冠』が付けば箔が付くわけで、ここにはビジネス優先主義の片鱗が隠されているわけでありますね…


そう、日本のコミッションが承認している2団体がこの「ていたらく」であるにもかかわらず、先の複数団体承認拒絶の理由である『世界タイトルの権威失墜への危惧』を唱えられても全く説得力がないと言わざるを得ない…と、僕は感じます


また、世界的傾向として、一つの世界タイトルが珍重される時代は終焉を向かえ、それぞれの世界チャンピオンあるいは、スターボクサー同士による『ビックマッチ』の実現と開催に世界のボクシングファンの興味は集まるようになっており、もはや、「世界チャンピオンの権威」…とは昔とは別の形に変貌を遂げているのが事実ともいえます…


しかしながら、世界チャンピオンの名誉が軽んじられたら日本のような島国にとってはプロボクシング存亡の危機…


ラスベガスなどで開催される中量級以上のメガマッチとは全く無縁であり、ほそぼそとかつてのような権威に縋る格好で辛うじて生きながらえてきた、とも言えるのが実情ではなかろうか…?


世界チャンピオンが「日本人みんなの誇」という名誉ある存在であった時代は終焉を迎えた印象は拭えませんが、しかし、それでも熱烈なファンによって辛うじて支えられてきたわけでありますが、そのファンの目線も今やかなり厳しいものとなっています…


WBAのタイトル乱立と無秩序を筆頭に、WBCの統括態度にも疑問を唱える声は多い…


そう、JBCの「権威保持のため」という理由は的外れもいいところ…であり、説得力あるものは何一つないのであります…


さらにいえば、WBA・WBCの世界チャンピオンよりも、さらに強いIBF・WBO世界チャンピオンが存在するのも事実であり、ストイックに世界最強という言葉を発するとするならば、他団体統一の世界チャンピオンこそがその理想の姿であるわけでありますね…


もはや、世界チャンピオンの権威の究極とは、「4団体統一世界チャンピオン」と言っても差し支えないかもしれません…


複数階級制覇や連続防衛記録よりも、より強い他団体世界チャンピオンを打ちのめして王座統一を果たしてゆけゆくほど、世界チャンピオンの名誉と権威は高まる…のかもしれません(しかし、これはか神懸り的強さが必要)…


さて、現在、日本のコミッションの方針としては、WBA・WBCの世界チャンピオンに限り、IBF・WBO世界チャンピオンとの王座統一戦を承認する…という立場を表明しており(しかし、未だこれを実現させた例は無し)、仮に、WBA・WBCの日本の世界チャンピオンがIBF・WBOの世界チャンピオンを破って王座統一を果たしたとしても、IBF・WBOの防衛戦は国内開催を認めず、即返上が条件…となってります


む、しかし、これもなんだか分かり辛いですよね…?


このような公式見解が出された直後は、他団体の世界チャンピオンが日本国内で戦ってくれるかもしれない…っていうのと、また、時代遅れの「鎖国」を日本はいつまでやっているんだ、なんて海外から見られていたわけで、つまり、かなりの軟化を目の当たりにして喜んだわけですが、しかし、今、改めて考えると、WBAもWBCもその運営方針や統括態度がどうも権威云々以前の不条理・不公平の断片が零れ始めているわけで、なんでIBF・WBOを折角獲得しても国内防衛戦は承認しないのか、それってやっぱり中途半端じゃないのか?なんて気もしてまいります…


だって、単純にややっこしいですよね? 


つまり、これまでの経緯を知っているボクシングファンならともかく、他団体王座統一戦が実施され、日本の選手が王座を統一、名誉ある複数団体制覇チャンピオンとなっても、複数団体制覇チャンピオンであるのはごく一瞬で、その腰にIBFあるいはWBOのベルトを巻いた次の瞬間、「返上が義務付けられている」っていうのは、一般のみなさまには全く理解できないでしょうねぇ…


これじゃぁ、その名誉ある実績が理解されづらいこと間違いなし…


さて、しかし、日本国内に世界チャンピオンが乱立すると日本チャンピオンや東洋太平洋チャンピオンのと同じような印象が残って権威失墜が懸念されるのでは?なんて危惧もJBCの頑ななる理由のひとつでありましょうが、もう世界的潮流である他団体王座統一戦をより積極的に実施してゆくことでそんな不安を解消してゆくしか道は残れていないような気もしますね…


現在、WBA世界スーパーフェザー級チャンピオンは内山選手で、同級WBC世界チャンピオンは粟生選手、また、WBA世界ミニマム級チャンピオンは八重樫選手で、同級WBC世界チャンピオンは井岡選手という風に同級の他団体世界チャンピオンが奇しくも並立存在している状況でありますが、これ、「世界チャンピオン対決」を先ずはなんとか実施していただき、どんどん『新しい権威の構築』を一刻も早く進めるが最善の道…なんていう気もしてまいります…


また、WBC世界スーパーバンタム級チャンピオンである西岡選手のような、海外敵地に乗り込んでの有名選手との防衛戦の実現、本当の強さ、真なる強さの「証明路線」をもっともっと世間に認知させる努力と盛り上げも重要な課題ではないでしょうか…?


はっきり言って、今のJBCには失望以外の印象をファンは持ってはいない…


先般のWBA世界スーパーフライ級チャンピオンの清水選手の『休養扱い』問題や、亀田一家による奇妙なる挑戦権誘導等に、もっと斬りこんでいただければちょっと印象も違ったかもしれない…


が、何も出来ない・何もしないJBCの事なかれ主義にはもう辟易…というのがファンの正直な気持ち…


世界王座の権威がそこまで重要だというならば、そのスカスカなる根拠をIBF・WBO承認問題のテーマとするならば、先般の亀田興選手におけるWBA世界バンタム級タイトルマッチにおける、あまりにも特殊なほど脆弱なる挑戦者の厳選と試合内容の究極的なるつまらなさにメスを入れていただきたい…ですな


では、はっきりと、申し上げさせていただきます…


世界タイトルの権威とは、ズバリ、守るものではなく、磨き上げてゆくもの…であります!!!


軟弱なる世界タイトルの国内開催に楔を打ち込めなくて、何が権威失墜じゃ!?


…っと、すいません、ちょっと興奮してしまいました


ということで、この議論、いかなる方向へ進むのでしょうか…?


少なくとも、今のJBCはJPBAの要望に明確に異を唱えられる根拠や背景は持ち合わせていないのではないでしょうか…?


御愛読感謝


つづく