辰吉、2RTKOで「復活」と僕の「複雑」…   | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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辰吉2回TKOで復帰戦快勝/ボクシング日刊スポーツ



…38歳の日本ボクシング界最大のカリスマ、元WBC世界バンタム級チャンピオン、辰吉丈一郎選手がタイの地で約5年振りの復帰戦を白星スタートさせた…という記事であります。



辰吉へ引き続き引退勧告/ボクシング 日刊スポーツ



所属ジムも、また、日本国内のコミッションからもこれ以上「ボクサーとしては認められない」…と勧告され続けるも、しかし、単身、文字通り「裸一貫」で試合のできるタイへ乗り込んだ辰吉選手…


YOUTUBE動画情報を昨日いただきました。


また、現地でその様子をアップしてくださった方、本当にありがとうございました…



2008 10 26 辰吉丈一郎 5年振りの復帰戦 YOUTUBE



日本国内から応援者がこの試合を生観戦するために400名近い方が現地へ飛ばれたそうでありますが、今なお絶大なる影響力をもつ辰吉選手の存在の大きさに感慨深い気持ちがこみ上げてまいります…


タツヨシ、タツヨシ、タツヨシ…!!


タツヨシ~!! 生き様見せたれやぁ~!!!


そんな「懐かしい声援」も聞こえてきました…


再起復活への「橋」を架けた…なんて新聞報道には書いてありますが、もちろん、賛否両論さまざまなご意見が上がって当然ですし、辰吉選手の「生き方」を肯定される方も、逆に否定される方も、いずれにしても、辰吉選手が僕たちに与えてくれた「感動」を知っているからこその気持ちの揺れ動きですので、答えなぞ見えなくて当然だと思います…


「人間あるいは、ボクサータツヨシとしての生き方・哲学」と、「スポーツ倫理的な見地からの規定や在り方」が真っ向からぶつかり合う…という、非常に奥行きのある底の深い問題であります…


さて、しかし、僕は複雑なまま…


でも、YOUTUBE動画でその「伝説のボクサー」が戦う姿を観て、「ぐぉぉぉ…」と込み上げるものがあったのは確かであります…


あの右ストレート、あの左ボディーフック…


その角度…


僕は辰吉選手には引退してもらって、「タツヨシイズム」を受け継ぐ後継者の育成に精を出してほしい…と願う立場の人間ですが、しかし、それでもそのKO復活の映像を見終わった直後の感想は…


「感動」


で、ありました…


この「感動」の正体は、恐らくは「不屈の闘志」がそこに確かに「見える」からであります…


辰吉選手に「納得するまで戦ってくれ!!」と僕が叫べないのは、生死を賭けるほどの戦いに口を挟む勇気がないから…だってことは、僕自身うすうす感づいてはいますが、しかし、人間個々に与えられた「人生」と呼ばれるものを思う存分生かすも殺すも本人次第であるし、「悔いを残さないための生き方の実践」…と言う意味で、38歳の現役ボクサー辰吉選手の示した道筋は、本当に神々しいほどの輝きに満ちているのは間違いないのである。


憧れてしまう神々しいまでの輝き…


たった一度きりの人生という意味の重さ…


僕は「感動」しました…


しかし、次も再びタイの地でリングに上がり、その対戦相手が国内チャンピオンあたりになるかもしれない…なんて文章を見つけたりすると、思わず、「納得するまで戦え!! 見つめ続けるぞ!!」…と叫ぶ勇気はなかったりするのであります…


それは、僕の「臆病」な性質に因るとところが大きいのかもしれません…


御愛読感謝


つづく