「亀田」とは、一体何だったのか、そして、何なのだろう…?
不意に、上記記事を読みながら心が五里霧中になった…というか、なんだか全く焦点が定まらないと言うか、なんとも理解できない気持ちになった…
亀田陣営からジム新設の申請手続きがあった場合、協会(東日本協会)はこれを否定する理由は無い…という記事はすでに挙がっていたわけですが、これ、マスコミ報道の軌跡を考えれば、ジョー小泉氏の指南にしたがって進められたと言う彼らの「亀田ジム」は認められる方向のようですが、僕はどこかでポカーンと心に穴が開いているような気持ちなのであります…
今月12日のメキシコ興行に亀田興登場…ですが、なんと試合当日4日前に対戦相手変更という前代未聞な仰天ニュースが挙がったばかりですが、もう聞きたくない…という気持ちの方が正直強いし、彼らがこだわり続ける無敗の陳腐さには辟易しているから、息苦しい気分になる…
しかし、世間的には以前のような注目を得ることも出来ず、アンチ・批判派でさえ「亀田」の文字にいちいち反応することが「億劫」になっている状況で、ボクシング業界全体が彼らにどんなメリットを感じるのか…と、立ち止まった時に、それを見つけられないのが僕の気持ちである。
驚愕の視聴率を叩き出したランダエタ①を頂点とした天井なしの注目度は凄まじかったが、その超人気と一緒に増幅したいつかの「金銭的御利益」はもう期待できない…
現在存在するのは一家の「傍若無人爆発の悪い過去」と「暗闇暗黒の類のイメージ」であります。
大毅選手の内藤戦における一家の反則指示問題と反則実行で決定的となった「負の塊」となった彼らのイメージであるが、興毅選手が多くのマスコミの前でフラッシュに晒され、彼なりに精一杯に反省を語り、その健気な姿にある程度世間は胸を打たれたものの、その後の大毅選手の「交通事故不適切発言」などがあり、その結果、協栄ジムと離別した経緯がありますが、つまり、その「負の塊」としてのイメージの払拭は全く果たされていない…というのが現実ではなかろうか?
移籍問題に始まり、協会所属身分預かり申請・却下、西日本協会分裂騒動…と、世間的にはもうどうでもいいニュースだけが流れただけで、積極的に自らのイメージを変える努力は見えませんでした。もっとも、所属さえなくなってしまった彼らには為す術が無かったとも言えますが、「本気」であれば、変わったはずだと考えるのが僕の立場です。
世界ランク1位の興毅選手の商品価値でありますが、これをどう生かすか(どうお金にするか)…?
以外、僕には史郎氏の「本気」を計ることはできない。
今回の亀田ジム新設申請であるが、その実権を握るのが亀田史郎氏であろうことは容易に想像でき、彼が業界内的にはトレーナー資格無期限停止状態であるにも関らず、表舞台に出てこなければ否定する理由がない的な「霧の中」であってもよしとする向きも、ボクシングファンである僕にとっては奇妙に映る訳であります。
ボクシングファンの「純粋」を土足で踏みにじり続けた一家の存在に、今後何を期待するれば良いのか…?
WBC王者の内藤大助選手に興毅選手をぶつける、あるいは、WBA王者の坂田選手にぶつける…で、この世界タイトルマッチの果てに残るものは何か…?
興毅選手の完全敗北…
すなわち、一家の完全敗北…以外、期待するものが僕にはない…と、改めて、感じる時、非常に虚しい気持ちになるわけであります。
そして、彼ら一家が懸命に舞台を整えようと努力すればするほど、完全崩壊へのカウントダウンが近づいているように僕には思え、これ、息が苦しくなるわけであります。
で、亀田ファンの方には申し訳ないのですが、なんでまたこんな非道とも受け取られても仕方がない僕の気持ちを吐露しているかと言えば、上記記事の一文に思い切り「げっそり」したからである…
今回、申請が受理されれば日本での試合が可能になるが、亀田サイドによると新ジム設立後、興毅がすぐに日本で試合を行う予定はないという。当面、同ジムで練習を積み、メキシコで試合を重ねる予定だという。
…赤文字は記事抜粋であるが、もう、そんなもの見たくない、と僕は感じるわけであります。
そんなものとはこれ、「奇妙な対戦相手」との世界前哨戦のことであります…
日本人と試合をするならば見届けよう…とはこれ、純然たるボクシングファンたちのほぼ総意であった。
ビジネスとしての戦略も理解した上で、ボクシングファンもまだ見放さないから頑張ってくれよ…の声を無視し、無敗にこだわり、「亀田ブランド」なる幻想と価値を死守しようとするあまり、結果的に「暴挙・暴走」した『偶像捏造』はもう惨めな印象しか残さなかった…
で、僕の悶々に毎日お付き合いいただいている常連の方たちの多くも、亀田一家に対して異常なストレスを抱えている状況をコメント欄から感じるわけですが、それを僕の誘導と言われればそれまでですが、今夜の僕の気持ちですが、なんだか、ちょいと抑え切れなくて書いちゃいました…
虐められっ子から世界チャンピオンになった内藤大助選手のドラマ、努力の積み重ねを神々しく輝かせる世界チャンピオン・坂田健史選手の懸命…に僕は胸を焦がす。
そして、日本人選手はおろか、いわゆる「実力者」「ハードヒッター」との戦いは一度もなかった…と、評価されてしまう元世界王者という奇妙な存在となった亀田興選手…を思う。
そして、思わず歯を食いしばる…
世界チャンピオンと戦いたいならば、それ相応の実績を積んでくれよ!!!
と、心の声が思わず爆発しそうになる。
世界1位の興毅選手であるが、その「肩書き」はテレビ局と協栄ジムの庇護の下に与えられた「仮の肩書き」…である、と僕はずっと感じてきました。
それは「元ライトフライ級世界王者」という「肩書き」も一緒です。
選手に罪はない…と言う意見も理解できた…が、「新ジム設立」が具体化したことで、これほどまでの『家族の結束』を評価したい気持ちもいくらかあるが、「絶対独裁主義」の父親との共生を自ら選んだわけであるから、そして、もう21歳の「元世界王者」なのだから、選手に罪はない…とは言えない。
で、ボクシング業界が彼らを認めるメリットですが、興毅選手のヒールとしての世界挑戦者の立場以外、何があるのでしょうか?
全国放送での、全国民が見つめる中での、「最後の切り札」の敗北…とはこれ、残酷なストーリーの結末以外に一体何があるのでありましょうか…?
完全淘汰…
これは亀田一家包囲網の序章なのでしょうか?
なんだか、僕にはよくわからんです。わからないのに書くな…と言うご意見もあるでしょう。
この際、僕は「素人」であるという立場を行使します。「素人」だから書けるという自由を行使します。そして、いち熱狂的ボクシングファンとして、この胸の悶えを書き記します。
もう、全てが「手遅れ」の中で進む印象のある亀田一家…
ぜめて日本人実力者と戦うならば、もう一度だけ亀田一家と一緒に戦うか(応援はせずとも、見届けるか?)…的な気持ちも消えうせた…
これが僕の気持ち…なんだな、と書きながら思い知る。
そして、自分でここまで書いておきながら、自分自身が非常に残酷で、冷酷なような気がして、胸が痛むわけですが、なぜ、ボクシングを通じて哲学したいだけなのにこのような気持ちになるのか…(させられるのか?)
…と、まさに「暗黒の螺旋」に飲み込まれたような気持ちになるのであります…
多くの批判もあるかもしれませんが、今夜はこんな自分の心を確かめてみました。
御愛読感謝
つづく